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【2025年10月】何が変わった?外免切替の厳格化の背景と主な改正ポイント

2025.12.03

外免切替

2025年10月から、外国で取得した運転免許を日本の免許に切り替える「外免切替」の制度が大きく見直されました。これまでは比較的スムーズに手続きできたケースも多かったのですが、安全性の確保制度の悪用防止といった観点から、手続きが厳格化されています。

今回は、この改正の背景と、実際にどんな点が変わったのかを整理していきます。

なぜ外免切替が厳格化されたのか

外免切替制度は、海外で運転経験を持つ人が日本で円滑に生活できるように作られた仕組みです。しかし近年、以下のような課題が指摘されていました。

  • 日本の交通ルールを十分に理解しないまま申請して事故を起こすケースがある

  • 短期滞在中でも手続きできるため、制度を“抜け道”として使われてしまうことがある

  • 書類の確認や試験の基準が甘く、安全面で不安が残っていた

こうした状況を受けて、本当に日本で安全に運転できる人だけが免許を取得できるようにするという目的で制度が見直されました。

主な改正ポイント

項目 従来制度 2025年10月以降の改正 影響・注意点
対象者・申請可能者 在留資格に関わらず、比較的広く申請可能(宿泊先住所証明+パスポート等で対応可なケースもあった) 原則として、住民票の写しの提出が必須化。短期滞在者(観光目的など、住民票を持たない者)は原則対象外(申請不可)とされる。ただし例外規定あり 短期滞在者は外免切替ができなくなるケースが多くなる
住所確認書類の要件 パスポート+滞在先(宿泊先)を証明する書類などでも可とされることがあった 住民票(特定事項を含む)を原則として提出。住民基本台帳法の適用を受けない外国籍者は、外務省発行の身分証明書など国家公安委員会が定めるものを提示。さらに「住所を確認するに足る書類」も必要。
予約制の導入・手続運用 都道府県によっては窓口で手続可能、予約不要なケースあり 外免切替手続きは予約制に。事前に運転免許センターの外国免許担当窓口で予約が必要となる。
知識確認(学科試験) ○×形式の簡易問題(10問程度)で、比較的易しい出題。合格基準も7問正解(70%程度)が目安。 大幅強化:50問の文章問題形式に拡充。イラスト問題の廃止。合格基準が高められ、90%(45問以上正解)を必要とするとされている。
技能確認(実技試験) 比較的基本的な運転操作についてのチェック。試験採点も多少ゆるやか。 より実践的な課題が追加。たとえば 横断歩道通過踏切通過 のチェックを導入。右左折、合図や運転判断の正確さなどの採点が厳格化される。 (Royal Corp)
添付書類・本人確認資料 申請国・取得状況に応じて異なる書類(翻訳、許可証など)で対応可 より厳密な本人・住所確認書類が必要。たとえば有効なパスポート、日本語翻訳文、住民票、在留カード(外国籍者)等。

1. 住民票の提出が必須に

従来は、パスポートや宿泊先の証明などで申請できる場合もありましたが、改正後は原則として住民票の提出が必須になりました。
つまり、短期滞在(観光など)では外免切替ができなくなるケースが多いということです。

これにより、制度を利用できるのは「日本に生活基盤を持つ人」に限定されるようになりました。

2. 学科試験の難易度アップ

従来は○×形式の10問程度のテストで、70%ほど正解できれば合格でした。
しかし2025年10月からは、

  • 文章問題50問に拡大

  • 合格ラインは90%(45問以上正解)

と、大幅にハードルが上がりました。イラスト問題が廃止され、より正確な交通ルール理解が求められます。

3. 実技試験のチェック項目追加

技能確認も厳しくなりました。従来は基本的な操作の確認にとどまっていましたが、改正後は横断歩道や踏切の通過方法、合図や安全確認の正確さといった実践的な課題が加わりました。
安全運転に必要な細かいルールを守れるかどうかがポイントです。

4. 予約制の導入

外免切替の申請は、全国的に事前予約制となりました。運転免許センターの外国免許担当窓口で、必ず予約を取ってから手続きを進める流れに変わります。
これにより窓口の混乱は減りますが、申請者側はスケジュールに余裕を持つ必要があります。

実際に申請者にとって変わること・注意すべきこと

今回の厳格化によって、外免切替を考える人は以下の点に注意が必要です。

  1. 準備負担が増える
     住民票を取得しておく、住所確認書類を整備する、翻訳書類等を確実に用意する必要がある。

  2. 試験通過が難しくなる
     学科および実技のハードルが上がるため、事前の学習・練習が不可欠。合格できなければ再試験となり、時間/費用の負担が増える可能性。

  3. 手続きに時間がかかる可能性
     予約制の導入や審査・試験の厳格化で、申請から取得までにかかる日数が長引くことが予想される。

  4. 短期滞在者は適用除外
     観光などの短期滞在者は、原則としてこの改正後の外免切替制度を利用できなくなる見込み。

  5. 例外措置や特例国対応
     改正後も、一定の国や地域(日本と制度が近い国など)からの免許切替で、知識・技能試験が免除されるケースが残る可能性あり。

まとめ

2025年10月から始まった外免切替の厳格化は、単なる制度変更ではなく、交通安全と制度の信頼性を守るための大きな転換点です。

日本で安心して運転するためには、書類の準備を整えることはもちろん、しっかりと学科・実技の対策をすることが欠かせません。これから外免切替を検討する方は、早めに情報収集を行い、余裕を持って準備を進めてください。

そして、「自分一人で学科や実技の対策をするのは不安…」という方には、外免切替に特化したサポート講習の利用がおすすめです。

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Author:小野尾光

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五井自動車教習所(市原興業株式会社)/ 代表取締役
1979年、五井自動車教習所に取締役として入社。


教習指導員資格保有
年間読書数200冊
千葉県船橋市出身
愛車はトヨタ エスクァイア マルチ ユーティリティ

また、筑波や富士サーキットでのレース経験有り。

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